50体記念! 今までのAdoptキャラを振り返る記事

Adopt(キャラ販売)

なんと、先日出品した「鬼ネコケモ」で、Adoptキャラが通算で50体を達成しました!

Adoptキャラとは、コミッションサービスサイト『SKIMA』にて、一点限り・買い切り式で販売しているキャラクター達のことです。キャラクター1人1人アイデアを練り、その時の精一杯を込めて丁寧に描き上げてきたので、それが50体を突破したのは、とても感慨深いことだと感じました。

ですので、この記事では思い入れのあるキャラクターや、自分の中で変化を感じた時に作ったキャラクターなど、50体の中からちょこちょこと取り上げつつ振り返っていこうかなと思います。

完売済みのキャラクターはすべて、ご購入者に著作権を譲渡しております。
この記事内で取り上げているキャラクター達はサンプル掲載の許可をいただいているキャラクター、もしくはまだ耳木兎に著作権のあるキャラクターですが、もしご購入者様の中で記事への掲載を取りやめて欲しいなどのご要望がありましたら、お気軽にメッセージやDMをいただければ幸いです。


最初の一歩

最初にAdoptキャラの販売を始めたのは、2022年の6月でした。
どういった気持ちで、何を目指して始めたのか今では思い出せませんが、既にSKIMA内で販売されているキャラクターの形式やサムネイルを参考にして制作したことは覚えています。
TRPGをしている方々からの購入があることから、表情差分を多めに作ることが主流なことや、サムネイルではその差分を並べて、一目で内容をわかりやすいようにすることなど……。
はじめてのことに対してはまず情報集めをしがちな性格なので、SKIMAでの活動もそうやって始めました。

そして最初に完成させたのが、「No.1 アンニュイな男の子&うさぎパペット」です。
この子は2022年の6月9日に出品しました。


この時期は、自分の絵の下手さから変な方向に思考が飛び、「デフォルメ絵柄に特化する!」と謎に方向転換していた時期でした。

はじめてのキャラ販売で熱が入っていたのか、メインキャラ+パペットにも表情差分をつけるという、手間しかかからないキャラクターを作っています。
多分当時もちょっと後悔していました。

この時はまだナンバリングの表記はありません。

そして、自分なりに他の販売者の方と差別化をしたいと考え、三面図も作りました。

こう見ると、当時はシンプルなデザインばかり作っていたようです。一応ポンチョに模様をつけたりはしていますが、それでも全体的に簡素なイメージ……。
今の実力でこういうキャラクターを描くとどうなるんでしょうね。

この完成度は売れるぞ! と多分意気込んで出品したと思うのですが、当然のように売れませんでした。
三面図は描くのにそれなりの労力がかかる上、その分値段も割増しになっているので、「これただ余分に値段を吊り上げてしまっているだけなのでは……?」と次第に気が付き、三面図つきの販売は次第にやめていきました。
今はこのキャラクターは非表示に設定しています。


はじめてのお迎え

SKIMAでキャラクター販売を始めてから4ヶ月。
なかなか売れないな……と思いつつもめげずにキャラクターを作ってはちまちまと上げていたところ、6体目にして、はじめてのお迎えが!

2022年の10月4日に出品した「No.6 ぬいぐるみドラゴン」です。


これまでに出品していたキャラクターは、人間をベースにしたキャラクターばかりだったので、ここで好みに正直に! と思ってヨツケモを描きました。するとなんと売れたので、「自分の癖は間違っていなかった!」と興奮しました。
家族に一目散に報告して、一緒に喜んだのを覚えています。

目がボタンのデザインになっており、表情差分ではボタンの形ごと変えて表情を表現したので、コピペが出来ずちょっとだけ苦しみました。

この「ぬいぐるみドラゴン」を期に、特殊キャラクター(人外系)の出品数の少なさに気が付き、「母数が多いところでは絵が上手い人に敵わないので、供給量の少ないここで需要に応え、なんとか生き残ろう」とちょっとした戦略を立てました。
自分の趣味でもありますが、ここから意識して人外キャラクターを描くようになります。


デフォルメ専門やっぱりやめたいかも

キャラクターがお迎えされることの喜びを知ってからまた3ヶ月。
やっぱり頭身が高くて、かっこいいやつも描きたくなってきました。
そこでもうデフォルメへのこだわりは思い切って捨て、自分の描きたいものに正直になって、ちょうど降りてきたアイデアをそのまま描くことにします。

2023年の1月10日に出品した「No.12 ハイエナ龍」です。


イタチ系の生物の「手足が短い&胴が長いせいで、立つと背中~腰が波打つ感じのシルエットになる」のが好きなので、それを組み込んだキャラクターを……と思いつつ好き勝手描いたところ、なんかハイエナだし龍になっていました。
胴体のブチ模様はたしかチンアナゴ用の素材を使った気がします。

これはかなりの自信作で、出品した当時即売れしたので大満足したんだったと思います。

人外系がしっかり売れたことで、「供給の少ないところに滑り込む作戦」はわりと成功し、味を占めていきます。
このあたりの時期はまだコミッションの依頼が一件も来ておらず、手が空きっぱなしだったため、ひたすらキャラ販売用のイラストを描いていました。描いたものが売れるというのが楽しくて(今でもですが)、とにかく思いつくものを描きまくっていた時期です。


大スランプ到来

何故か急にご依頼をいただけるようになり、キャラ販売も並行しつつ細々と描いていたところ、なんか急におえかきが楽しくなくなってきました。多分スランプというやつです。
「上手い絵を描かないといけない」というプレッシャーみたいなものが勝手に溢れ出してきて、何を描いても「こんなんじゃダメな気がする」と思ってボツにする、というのを繰り返しました。でもやっぱり絵を描かないという選択肢は無いし、販売も続けたい!
なんとか手を動かして、気に入ったものを清書して販売することにします。

2024年の2月23日に出品した「No.29&30 ぬいぐるみネコ悪魔&天使」です。

適当に猫を描いたところ、気に入ったシルエットになったので、清書することにしました。
最初に悪魔の方を描き、折角なら対になるデザインも作ろう、と思い、天使の方も描きました。ただスランプだったため、表情差分はなく、一枚のみで出品しました。売れた時期に差はありましたが、今ではどちらもお迎えしていただいています。

そこそこ気に入ってるけど最悪売れなくても仕方ないか、という気持ちで出品しましたが、意外と一枚だけでも売れるときは売れるので、あまり気にしなくても良いのかもしれない、と気付き始めました。
まだスランプからの回復は遠い時期でしたが、この2体を出品したことで、絵への抵抗が少し減ったように感じられました。


とにかく数をこなせ!

なんやかんやあり、スランプからは少し立ち直ってきました。
それと同時に、「とにかく考える前に手を動かす癖をつけなくては」と思い始めます。絵は筋トレ、とどなたかが言っていた気がしますがその通りで、描かないといくらかは下手になっていきます。反対に、描き続ければ上手くなっていくんです。

それから、これまでの描き方も改めることにしました。
これまでは「ラフが終わったら下書き、それが終われば線画、それが終われば色塗り……」と工程をそれぞれパッキリと分けて進めていたのですが、それを取っ払い、「とにかく完成形が綺麗に見えれば良し」という考え方をすることにしました。
線画は線を1から引き直すのではなく、下書き時点のものを整える。色塗りは最初から完成形を目指さず、ざっくりと塗ったところから整えていく。
「綺麗に描かなければ」というプレッシャーによって筆が止まっていたので、まずは綺麗じゃなくても良いからとにかく描く、それから綺麗にしていけば良い、とハードルを下げて考えていくことにした感じです。
今のところこれは成功で、この記事を書いている現在でもそのやり方で進めています。

その考えで描いたのが、2024年の10月7日に出品した「No.38 ナースケモ」です。

コウモリっぽい子が描きたい! でも尻尾はふわふわが良い、あと輸血パック描きたいからナースモチーフにするか! と行き当たりばったりすぎるキャラデザをしたキャラクターです。

髪や尻尾などに、特に上記でお話した描き方を適用して描きました。そしてずっと苦手で避けていたハイライトにも挑戦。
それから表情差分は必要最低限にし、とにかく描いて出品する、ということに集中し始めます。
サムネイルも今までと比べると情報量が少ないです。

このあたりの時期になるとすっかりスランプも脱し、コミッションの受け付けもいつかは再開させなければ、とぼんやり考え始めていました。まだ自分は描ける、という安心感みたいなものも出てきていたと思います。


いろいろリニューアル

あっと言う間に年を跨いで、2025年になりました。
コミッションリニューアルのための準備も最低限は揃いはじめ、サムネイルや料金表などを作りながらページの開放も考えます。そんな中、デザインの参考になるものは……とSKIMAのページを眺めていたところ、オシャレなAdoptキャラクターのサムネイルを見つけました。その作者さんの個人ページに飛ぶと、フォマートが揃えられていてきっちりした印象の販売ページが……!! 改めて自分が作ったサムネイルたちを見ると、フォマートが全然揃っておらず、雑多な印象になっていました。

私もこういうのが良いな……年も変わったし変えるなら今かな……と思い、思い付きでサムネイルのフォマートを作ります。
そしてなんだかんだ良い感じのが完成し、それをこれから使用していくことに。

初めて適用して作ったのが、2025年の2月19日に出品した「No.45 虎パーカーっ子」です。

この子より先に「南国シャーク」が表に出たのですが、ちょっと諸事情があり前後しただけで、制作時期もナンバリングもこの子の方が先です。

サムネイル、いい感じに垢抜けた感じがするのですが、どうでしょうか!?
名前のところや立ち絵などはそれぞれ可変ですが、その他の白い部分や外枠の黒は固定なので、他のキャラクターと並べても揃っている印象になっているのではないかと思います。
是非ギャラリーページでも見てみてくださいね。
ギャラリーページ

この子ももちろん、厚塗り風の手法で塗りました。腕の部分などは特に模様が多くて複雑ですが、全体を見ながら修正、加筆、場合によっては消し……と繰り返せるおかげで、好みの絵面に仕上げられて大満足でした。尻尾部分の毛の表現なども今までよりも気軽にトライできて楽しかったです。


まとめ

自分の中でここは節目かもな、という時に出品したキャラクターを、7体取り上げてみました。
こうして振り返ってみると、まだ自分ってイラストレーター始めてたった3年目なのか……という気持ちです。もう少しやっている気がしていました。これが楽しいからなのか、ただがむしゃらにやっていたからなのかはわかりませんが……。

キャラ販売は「絵を描いて、それを販売する」という、絵を渡す相手がいるものの、その相手ははっきりとは見えない、ほど良いプレッシャーがかかっている行為だと思います。「素人と経験者の差は本番に挑んだ数」とプロセカの冬弥くんも言っていましたが、全くその通りですね。他人の目に自分の絵を晒し、しかもそれにリターンがあるかもしれない、という緊張感が、絵の成長を後押ししてくれていると感じます。
最近は素体集の制作だったり、ご依頼品の制作だったりも同時並行なのでなかなかキャラ販売だけに集中できる期間は少ないのですが、これからもキャラ販売は続けて行くつもりです。

最後に、今までの50体のキャラクター達を、一覧にして並べた画像を作ってみました。
これからも頑張っていきますので、どうか見守っていてくださると幸いです。

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